読書感想「プロジェクト ヘイル・メアリー」ネタバレなし
映画「オデッセイ」の原作「火星の人」の作者アンディ・ウィアーによる作品。
私は8年前に「火星の人」を読んで、控えめに言って絶賛しているわけだが、本作も雰囲気は火星の人にかなり近い。
限られた資源で課せられた任務を果たし、可能なら生きて帰る。
そんな物語。
出だしはこんな感じ。
ふと目覚めると、コンピュータ音声で簡単な算数の問題を出されたり、名前を訊かれたり。
どうやら病院のようなそうでもないような不思議な部屋のベッドに寝かされている。
しかし、なぜこんなところにいるのかわからず、自分の名前すら思い出せない。
自分をベッドに寝かせておこうとするロボットアームに逆らって行動するうちに
少しづつ状況がわかり、記憶も少しづつ取り戻していく。
やがて、壮絶な記憶を取り戻し、自らに全人類の命運をかけた任務を託されていることを思い出す。
まだまだ序章の内容ですが、残念ながらネタバレ的にお話できるのはここまで。w
主人公が自分の置かれた状況を推理していく過程も理系大喜びのやり方。
もう序盤から面白いのである。
そして、孤独に任務を遂行しなければいけないのかと思いきや、思わぬところから相棒が。
この相棒との友情も大事な物語の柱。
この物語の発端となり、この物語を成立させている或る仕掛けは荒唐無稽といえばそのとおりだが、SF作家のTwitterでの発言なんかを見ていると、うまいことやりやがったなと言う感じらしい。
主人公がこの任務に出される前の記憶で人類を救うためにとてつもない権力を持たされた女性が登場する。
果たして1人の強権でここまでできるのか、やり切れるのか疑問では有るが、これがまた存亡の危機に立たされた人類の悲壮さが現れた描写であろう。
少し話がそれるが、この本をよむ前にこんな動画を見かけた。
火力発電による地球温暖化が待ったなしの状況になった昨今、ソーラーパネルをほとんどの日が晴天のサハラ砂漠に敷き詰めたら一気に解決ではないかと思われますが、そこまで大規模なことをすると、かえって大きな気候変動を引き起こしてしまうという内容です。
ですが、この物語の中ではそれに匹敵することをしてしまうのです。
もちろん、デメリットは事前に理解した上です。
本当に悲壮感漂う内容ではありますが、主人公の行く末は、、、まぁ、ハッピーエンドなのでしょうね。
理系人間にとっては面白くて、主人公の記憶は壮絶で、でも最後はほっこりする。
そんな作品になっています。

プロジェクト・ヘイル・メアリー 上 - アンディ ウィアー, 小野田 和子

プロジェクト・ヘイル・メアリー 下 - アンディ ウィアー, 小野田 和子
にほんブログ村
私は8年前に「火星の人」を読んで、控えめに言って絶賛しているわけだが、本作も雰囲気は火星の人にかなり近い。
限られた資源で課せられた任務を果たし、可能なら生きて帰る。
そんな物語。
出だしはこんな感じ。
ふと目覚めると、コンピュータ音声で簡単な算数の問題を出されたり、名前を訊かれたり。
どうやら病院のようなそうでもないような不思議な部屋のベッドに寝かされている。
しかし、なぜこんなところにいるのかわからず、自分の名前すら思い出せない。
自分をベッドに寝かせておこうとするロボットアームに逆らって行動するうちに
少しづつ状況がわかり、記憶も少しづつ取り戻していく。
やがて、壮絶な記憶を取り戻し、自らに全人類の命運をかけた任務を託されていることを思い出す。
まだまだ序章の内容ですが、残念ながらネタバレ的にお話できるのはここまで。w
主人公が自分の置かれた状況を推理していく過程も理系大喜びのやり方。
もう序盤から面白いのである。
そして、孤独に任務を遂行しなければいけないのかと思いきや、思わぬところから相棒が。
この相棒との友情も大事な物語の柱。
この物語の発端となり、この物語を成立させている或る仕掛けは荒唐無稽といえばそのとおりだが、SF作家のTwitterでの発言なんかを見ていると、うまいことやりやがったなと言う感じらしい。
主人公がこの任務に出される前の記憶で人類を救うためにとてつもない権力を持たされた女性が登場する。
果たして1人の強権でここまでできるのか、やり切れるのか疑問では有るが、これがまた存亡の危機に立たされた人類の悲壮さが現れた描写であろう。
少し話がそれるが、この本をよむ前にこんな動画を見かけた。
火力発電による地球温暖化が待ったなしの状況になった昨今、ソーラーパネルをほとんどの日が晴天のサハラ砂漠に敷き詰めたら一気に解決ではないかと思われますが、そこまで大規模なことをすると、かえって大きな気候変動を引き起こしてしまうという内容です。
ですが、この物語の中ではそれに匹敵することをしてしまうのです。
もちろん、デメリットは事前に理解した上です。
本当に悲壮感漂う内容ではありますが、主人公の行く末は、、、まぁ、ハッピーエンドなのでしょうね。
理系人間にとっては面白くて、主人公の記憶は壮絶で、でも最後はほっこりする。
そんな作品になっています。

プロジェクト・ヘイル・メアリー 上 - アンディ ウィアー, 小野田 和子

プロジェクト・ヘイル・メアリー 下 - アンディ ウィアー, 小野田 和子

この記事へのコメント