読書感想「プラネテス」
幸村誠「プラネテス」を原作とするアニメーションが1月9日からEテレで放送されています。
これは2003年にNHK BS2で、2004年にNHK 教育テレビで放送されたものの再放送。
私は2004年の教育テレビでの放送を見ていますが、もう一度見ようと思い、それに先立って原作を読み直そうとも思いました。
漫画「プラネテス」は全4巻。
2074年から2080年が舞台。
急激な宇宙開発に伴い、宇宙に漂うゴミ、デブリが社会問題となり、デブリを回収する職業が生まれる。
主人公ハチマキはデブリを回収する仕事をしながら、自分の宇宙船を持つことを夢見る。
そして、その手段として、木星往還船に乗り込むことを目指す。
第1巻
デブリはどういうものか、どういう問題を引き起こすか、人間が宇宙に住むとはどういうことかということが中心に描かれているが、プラネテスってこんなに泣ける漫画だったっけ?
第2巻
ハチマキは明確に木星往還船に乗ることを目指す。
そのために「独りで生きて、独りで死んでいく」ような生き方をする。
しかし、それを否定するタナベの事が気になりだす。
自分の手に余りそうなほどの目標を持つと誰でもこうなってしまう可能性は有るのでしょうね。
ハチマキは病み始めます。
第3巻
ハチマキが最も病んでいる時期。
今度は宇宙の大きさに打ちのめされます。
多くの人は宇宙の大きさなど気にもとめないでしょう。
はっきり言って、太陽がいつものように光って、月がいつものように地球を回っていてくれれば、我々の生活はつつがなく営まれていくのです。
でも、一度宇宙に目を向ければその大きさに叩きのめされても仕方がないでしょう。
地球から木星までの距離など、宇宙全体の大きさから言えば0と言って差し支えない。
でも、21世紀の人類にとってはそれすら果てしない距離。
ハチマキは「独りで生きて、独りで死んでいく」覚悟でそんな巨大な宇宙に向き合いながら、ふとタナベの事を思い出す。
違う宇宙との向き合い方をタナベは知っていると思い、彼女を追って地球へ降りる。
そんなハチマキの行動に、タナベの出生の秘密がかぶさる。
ここでも泣かされました。
第4巻
この巻の主人公はほぼフィー。
宇宙戦争を始めた体制に反抗するフィー。
それにフィーの過去の悲しい思い出が重なる。
そして木星往還船は木星に到着。
そこでハチマキが語る結論とは。
基本ギャグ漫画と言っても良いような調子では有るのですが、間に挟まれるエピソードは重く、要所要所できっちり泣かしてくる。
面白くて、壮絶で、泣ける。
そんな漫画です。
改めて読んでみて、なんてすごい作品なんだと認識を新たにしました。
第4巻の帯には「大喝采の一部完!!」とありますが、それからまもなく18年。
続きが書かれたという情報は入ってきませんが、今回改めて読んでみて、これで終わりで良いんじゃないかとも思いました。
アニメの方は更にギャグ漫画風味が強められていたと思いますし、ハチマキが木星に出発したところで終わってしまっているので、別物と思って良いのかもしれませんが、原作でハチマキが最後に語った結論には木星への出発前にたどり着いているので、まぁ、そこで終わっても良いのかな。
この辺は、再度アニメを見て考えたいと思います。

プラネテス全4巻 完結セット (モーニングKC) - 幸村誠
にほんブログ村
これは2003年にNHK BS2で、2004年にNHK 教育テレビで放送されたものの再放送。
私は2004年の教育テレビでの放送を見ていますが、もう一度見ようと思い、それに先立って原作を読み直そうとも思いました。
漫画「プラネテス」は全4巻。
2074年から2080年が舞台。
急激な宇宙開発に伴い、宇宙に漂うゴミ、デブリが社会問題となり、デブリを回収する職業が生まれる。
主人公ハチマキはデブリを回収する仕事をしながら、自分の宇宙船を持つことを夢見る。
そして、その手段として、木星往還船に乗り込むことを目指す。
第1巻
デブリはどういうものか、どういう問題を引き起こすか、人間が宇宙に住むとはどういうことかということが中心に描かれているが、プラネテスってこんなに泣ける漫画だったっけ?
第2巻
ハチマキは明確に木星往還船に乗ることを目指す。
そのために「独りで生きて、独りで死んでいく」ような生き方をする。
しかし、それを否定するタナベの事が気になりだす。
自分の手に余りそうなほどの目標を持つと誰でもこうなってしまう可能性は有るのでしょうね。
ハチマキは病み始めます。
第3巻
ハチマキが最も病んでいる時期。
今度は宇宙の大きさに打ちのめされます。
多くの人は宇宙の大きさなど気にもとめないでしょう。
はっきり言って、太陽がいつものように光って、月がいつものように地球を回っていてくれれば、我々の生活はつつがなく営まれていくのです。
でも、一度宇宙に目を向ければその大きさに叩きのめされても仕方がないでしょう。
地球から木星までの距離など、宇宙全体の大きさから言えば0と言って差し支えない。
でも、21世紀の人類にとってはそれすら果てしない距離。
ハチマキは「独りで生きて、独りで死んでいく」覚悟でそんな巨大な宇宙に向き合いながら、ふとタナベの事を思い出す。
違う宇宙との向き合い方をタナベは知っていると思い、彼女を追って地球へ降りる。
そんなハチマキの行動に、タナベの出生の秘密がかぶさる。
ここでも泣かされました。
第4巻
この巻の主人公はほぼフィー。
宇宙戦争を始めた体制に反抗するフィー。
それにフィーの過去の悲しい思い出が重なる。
そして木星往還船は木星に到着。
そこでハチマキが語る結論とは。
基本ギャグ漫画と言っても良いような調子では有るのですが、間に挟まれるエピソードは重く、要所要所できっちり泣かしてくる。
面白くて、壮絶で、泣ける。
そんな漫画です。
改めて読んでみて、なんてすごい作品なんだと認識を新たにしました。
第4巻の帯には「大喝采の一部完!!」とありますが、それからまもなく18年。
続きが書かれたという情報は入ってきませんが、今回改めて読んでみて、これで終わりで良いんじゃないかとも思いました。
アニメの方は更にギャグ漫画風味が強められていたと思いますし、ハチマキが木星に出発したところで終わってしまっているので、別物と思って良いのかもしれませんが、原作でハチマキが最後に語った結論には木星への出発前にたどり着いているので、まぁ、そこで終わっても良いのかな。
この辺は、再度アニメを見て考えたいと思います。

プラネテス全4巻 完結セット (モーニングKC) - 幸村誠

この記事へのコメント