アポロ11号50周年記念で映画を2本鑑賞(「ファーストマン」「ライトスタッフ」)

今週はちょうど50年前にアポロ11号が月へ行っていた時期に当たるので、それにちなんだ映画を2本見ました。

まずは、話の順序的に「ライトスタッフ」からご紹介しましょう。

「ライトスタッフ」(The right staff)はアメリカ初の有人宇宙飛行を目指したマーキュリー計画の宇宙飛行士たちを主人公とした映画です。
(照明さん(The light staff)の話ではありません。)

1983年の映画なので、もう30年以上も前の映画。

だいぶ前に購入していたDVDで鑑賞。

ライトスタッフ (字幕版)
ライトスタッフ (字幕版)

東西冷戦のさなか、アメリカは宇宙開発ではソ連に遅れを取りつつも、有人宇宙飛行を目指していた。

しかし、だれもやった事の無い宇宙飛行。
宇宙飛行士の候補として、サーファーや曲芸師が挙げられたが、軍のテストパイロットから選考する事となった

テストパイロットたちはプライドが高く、扱いにくいと反対意見も有ったが、何十人もの候補者の中から7人が選ばれ、「マーキュリー7」と言われる宇宙飛行士たちが誕生した。

優等生タイプのジョン・グレン、お笑い番組大好きのアラン・シェパード、最年少ながらも自信にあふれたゴードン・クーパーなど個性にあふれた7人であったが、テストパイロットはより速く、より高く飛ぶことを目指しており、目的地が宇宙ともなればその意気はいやおうなしに高まっていた。

しかし、宇宙の一番乗りをチンパンジーに奪われ、厳しい訓練の日々。

更に、ガガーリンに有人飛行一番乗りも奪われる。

米ソの宇宙開発競争。
宇宙開発競争と言えば聞こえはいいが、実のところはミサイル開発に他ならない。
聞こえの良い「有人宇宙飛行」を達成するために「添え物」として人を乗せようとするNASAや政府と、自分で操縦したい飛行士たちで意見がぶつかる事も。

映画では飛行士の奥さんたちの夫の死への恐怖を描きつつも、飛行士たち本人は何としても宇宙に行きたいという意気を見せる。

ここは後述の「ファーストマン」とは異なる。

私は先に「ライトスタッフ」を見ていたので、宇宙飛行士とはそういう人種なのかと思っていた。

ガガーリンに遅れること2週間ほどでアラン・シェパードがアメリカ人初の宇宙飛行を果たす。

そして2番手はガス・グリソム。

飛行自体は成功したものの、着水後、予定よりも早くハッチが開き、カプセルが水没し、貴重なデータが失われてしまった。

ハッチが開いたのはガスの誤操作によるものとされ、(本人は否定)アラン・シェパードのような大統領からの勲章授与や夕食会、パレードは行われなかった。

そして、最後はゴードン・クーパー。
彼はマーキュリー計画では最長の1日以上の宇宙滞在を成し遂げ、最後の単独飛行をしたアメリカ人となった。
(マーキュリー計画の後はジェミニ計画(2人乗り)アポロ計画(3人乗り)スペースシャトル(2~7人乗り)となるため。)
そして、ガス・グリソムはアポロ1号に乗る事となった。

劇中で多くのロケット発射シーンなどが有るが、1983年ごろの制作と言う事はCGはあまり使われていなかったと思われるので、当時の実際の映像を組み合わせているものと思われる。
また、ケネディ大統領と俳優との共演がなされており、これは高度な合成技術が使われているようだ。

古い飛行機は実物を飛ばしているようだが、ワンオフのような飛行機も登場しているが、これらはどうしたのかは気になるところ。

上映時間193分と長く、ドキュメンタリー風に作られているので比較的淡々と話が進んでいくが、ロケットの発射シーンの音楽にホルストの惑星を使うなど、なかなか良い。

ホルスト:組曲「惑星」 - ARRAY(0x10525928)
ホルスト:組曲「惑星」 - ARRAY(0x10525928)

テーマ曲もカッコいい。
実は私はこの映画よりも先にテーマ曲を知った。

かつてフジテレビの地上波でやっていたツール・ド・フランスのエンディング曲で使われていたのだ。

エルガーの威風堂々のような、勇ましく、栄光を連想するようなメロディーに惹かれ、画面の隅に表示されていた「テーマ曲 ライトスタッフ」という字幕からこの映画にたどり着いたのだ。

ライト・スタッフ/南北戦争物語 愛と自由への大地【DSDリマスタリング】 - Bill Conti
ライト・スタッフ/南北戦争物語 愛と自由への大地【DSDリマスタリング】 - Bill Conti



もう一つの映画はその物ズバリ、アポロ11号船長にして人類初月面を歩いた男、ニール・アームストロング船長を主人公にした映画「ファーストマン」

ファースト・マン (字幕版)
ファースト・マン (字幕版)

タイトルはもちろん、月面を初めて歩いた男という意味。

2月に映画館で見ていますが、今回はAmazon prime videoで鑑賞。

この時の感想にも書いた通り、前述の「ライトスタッフ」で描かれているような宇宙飛行士像とは正反対の描写がされています。

ライトスタッフでは飛行士たちは死に対しては無頓着なくらいに描かれています。

しかし、「ファーストマン」では宇宙に行くのは怖い事と言う感じに描かれています。

冒頭の実験機のシーンでは、宇宙と言っても良いくらいの所まで飛んで行って、危うく地上に帰れなくなりそうになり、「ライトスタッフ」でも描かれたように、多くの仲間が命を落としていく。
ニール自身もジェミニ計画で乗った宇宙船が突如激しくスピンを起こす。
そして、特に親交の厚かったガス・グリソムがアポロ1号の船長に選ばれる。

アポロ計画の事を知っている人からすれば、この時点で、「ああ、乗っちゃだめぇ」である。

史実通り、ガスは司令船のテスト中の火災で死亡。

劇中では詳しくは説明していないが、アポロ1号のハッチは中からは開けられない構造で、純粋酸素の満たされたコックピット内で起きた激しい火災から逃げ出すことが出来なかったのだ。
そのような構造になっていたのは、まさに「ライトスタッフ」で描かれたガスのマーキュリー計画時の失敗の対策であったというのだ。

そのように何人もの仲間がこの世を去る中、ついにニール・アームストロングはアポロ11号の船長に選ばれる。

打ち上げに向けて自宅で支度をするニールに妻は二人の息子に話をしろと詰め寄る。
帰ってこられないかもしれない覚悟をさせろと言うのだ。
しかし、自ら分かっている死の恐怖の上に、それを息子たちに覚悟させるという事から逃げるニール。

なんとなく、これまでのアームストロング船長のイメージとは違いますよね。

でも、それがかえってリアリティを増す。

いくら仕事とはいえ、そんな怖い事なんでやるの?
そう思わせるが、それは、冒頭で語られる娘の死から立ち直るためだったと思わせるシーンが月面を離れる直前に有る。

これはおそらくフィクションなのだろうが、「宇宙=怖い」という描き方、いつまでも娘の死を忘れられないニールと言う描き方には合ったエピソードだと思う。

この映画は昔の映像は使っていないと思われるが、有名な映像をCGなどで再現しており、宇宙ファンにはたまらない映像となっている。


あ、この流れで「アポロ13」も見直そうかな。

アポロ13(字幕版)
アポロ13(字幕版)

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック